書名⇒ ねじまき鳥クロニクル (第1部 泥棒かささぎ編、第2部 予言する鳥編、第3部 鳥刺し男編)
著者⇒ 村上春樹
出版社⇒ 新潮社
分類⇒ 文学(長編小説)
感想⇒ この本は3部作になっているので、3巻まとめて書評を書いておきます。
主人公が種々の不思議な人物たちと関わってゆくという内容の小説なのですが、まず訳が判らないストーリーという印象を受ける作品です。
しかし、それゆえにという べきか、不可思議な印象も受ける小説で、現実的でありながら非現実的な雰囲気にも溢れていて、それが引き込まれてしまう魅力になっているようです。
そして、その登場人物たちにまつわる謎が、この物語の面白さになっていると感じます。まさに村上ワールド全開の 作品と言えます。
ただ、この物語が3巻まであるのは長過ぎるという気もします。第2部の途中まで読んで少しばかり辟易したものです。
物語そのものよりも、作中の人物たちの話が長過ぎるのが難点だとも思います。つまり、この小説の中で、作中の人物たちが語る話はそれぞれ別の小説の物語としても成立するわけで、話の中に別の話が入っているという入れ子型の小説は、どれが主題なのか読み手の側は混乱しますし掴みどころがなくなってしまい、今ひとつ読後感がすっきりしない気がします。
まあ、そこがこの小説の名状し難い一種不可思議な世界を構築していて魅力ともなっているようです。
現実的な話でありながら非現実的要素が入り込んでおり、シュールレアリスム的な内容の小説であり、そこが本書の面白さではあります。
しかし、その反面、話の内容が とりとめのない印象を受け、訳が判らないまま物語が終わってしまったという感じを受けてしまうものです。
読みはじめの頃は新しい実験性に満ちた新鮮な小説という印象を受けましたが、これが3巻も続くとさすがにうんざりしてくるのは否めません。それが、村上作品に嫌気がさす理由ではないかとも思います。
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