2014年4月7日月曜日

ある閉ざされた雪の山荘で

書名⇒ ある閉ざされた雪の山荘で

著者⇒ 東野圭吾

出版社⇒  講談社

分類⇒ 文学(推理小説)
 
 感想⇒ 昔は推理小説はよく読んでたのですが、ここ数年来は関心が薄れてしまって読んでませんでした。
それで今回は久しぶりに読んでみようと思い、今や直木賞作家でもある東野圭吾氏の本を読んでみました。
まず、物語の設定として、山荘内に集められた劇団のオーディションに合格した役者たちが、殺人劇の舞台稽古をしている間に、1人、また1人というように役者仲間が姿を消してゆき、そこで実際に殺人が起きているのではないかという疑惑が生まれるという凝った内容に新味があり、しかも、事件が三重構造になっているというのも意外などんでん返しの面白さがありました。
つまり、まず芝居として殺人劇を行なうというのが1つで、その中で実際 に殺人が起きていると思わせるのが2つめで、それも結局はある人物をだますための芝居であったという三重構造になっているわけで、読者を引っかけるトリックが物語全体の構成に仕掛けられていて、練りに練った構成だと感心させられた作品でした。
推理小説は最後に作者にだまされたという爽快感の心地よさが魅力ですが、この小説でも久しぶりにそれを味わうことができて得した気分でした。


 ある閉ざされた雪の山荘で

ある閉ざされた雪の山荘で


 

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