書名⇒ 中原中也詩集
著者⇒ 中原中也
出版社⇒ 新潮社
分類⇒ 文学(詩集)
感想⇒ 私が中原中也の詩として最初に知ったのは、『汚れちまった悲しみに……』という詩です。
「汚れちまった悲しみに/今日も小雪の降りかかる/汚れちまった悲しみに/今日も風さえ吹きすぎる」と続くこの詩の鮮烈さに私は惹きつけられたものです。
詩の魅力とは、余計な文章をそぎ落とした短文の中に情景や心情を凝縮して表現しているところにあり、そこに心打たれ惹きつけられるのです。
文章表現を凝縮して組み立てる詩こそ文学の中の文学と言えるのではないかと思います。
ただ、短い文章に凝縮する詩には状況説明文がないだけに、なかなか難解な表現になっているものも多く、本詩集にも理解できない内容のものもありますが、詩とは論理的に読み解くものではなく感じるものだと思いますし、心の琴線に触れたものに共感したり感動したりするのでしょう。
本作品がそういう作品だと言えます。
本作品がそういう作品だと言えます。
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